Sandboxとは——本番と切り離されたテスト専用環境

SalesforceのSandboxは、本番組織(Production)をコピーして作られる独立した環境です。本番とは完全に切り離されているため、Sandbox内でどんな設定変更や削除を行っても、本番のデータや設定には一切影響しません。

テスト
Sandbox
→
確認
変更セット
→
本番
Production

Sandboxでカスタマイズをテスト → 問題がなければ変更セットで本番に反映——というフローが、Salesforceの標準的な変更管理の手順です。

Sandboxの種類と選び方

Sandboxには4種類あります。中小企業が日常的なカスタマイズのテストに使うならDeveloper Sandboxが最適です。

Pro / Enterprise向け
Developer Pro Sandbox
Developer Sandboxより大きな容量。開発チームが複数人で使うケースに向く
データなし 作成:数分〜
本番データが必要なテスト向け
Partial Copy Sandbox
本番データのサンプル(最大5,000件/オブジェクト)をコピー。実データに近い状態でテストできる
一部データあり 作成:数時間
大規模テスト向け
Full Sandbox
本番の全データをコピー。本番とほぼ同じ環境が作れる。作成に時間がかかり費用も高い
全データあり 作成:数日

Sandboxの数はエディションによって異なる

Salesforceの契約エディションにより、作成できるSandboxの数が決まっています。Essentials/Starterでは利用できない場合があります。Professional以上では Developer Sandbox が少なくとも1つ以上含まれていることが多いため、まず設定画面から確認してみてください。

Sandboxを作成する手順

  1. 設定を開く Salesforce本番組織の右上の歯車アイコン →「設定」をクリック
  2. 「Sandbox」メニューへ移動 クイック検索に「Sandbox」と入力 →「Sandbox」をクリック
  3. 「新規Sandbox」をクリック 利用可能なSandboxの一覧が表示される。使用可能な枠がある場合は「新規Sandbox」ボタンが表示される
  4. 名前・種類を選択して作成 名前(例:dev01)と種類(Developer推奨)を選んで「作成」をクリック。作成完了後にメールで通知が届く
  5. Sandboxにログイン SandboxのログインURLは「test.salesforce.com」。ユーザー名は本番と同じだが末尾に「.sandbox名」が付く(例:user@example.com.dev01)
SandboxのメールはデフォルトでブロックされているSandboxからメール送信するとどうなるか

Sandboxでは、メール送信機能をテストしても実際にはメールが届かない設定になっています(誤送信防止のため)。メール送信のテストをする場合は、Sandbox設定の「メール配信性」から特定のアドレスを許可リストに追加する必要があります。

Sandboxでのテストが終わったら——変更セットで本番に反映

Sandboxでテストした設定を本番に反映するには変更セット(Change Set)を使います。変更セットは、カスタム項目・フロー・バリデーションルールなどのメタデータをパッケージ化して本番組織に送る仕組みです。

変更セットの基本手順

  1. Sandboxで「送信変更セット」を作成 設定 →「送信変更セット」→「新規」で変更セットを作成し、反映したいコンポーネント(項目・フローなど)を追加する
  2. 変更セットをアップロード 変更セットを「アップロード」すると、本番組織の「受信変更セット」に届く
  3. 本番組織で受信変更セットを確認・検証 本番 →「受信変更セット」→「検証」でエラーがないか確認する。検証は本番に影響を与えずに実行できる
  4. 「導入」で本番に反映 問題がなければ「導入」をクリックして本番に反映。導入は一方向で、元に戻す機能はないため事前確認が重要

Sandboxを使った変更管理のチェックリスト

Sandboxの「更新」は既存の設定を上書きする

Sandboxを長期間使っていると、本番との設定差が広がります。「Sandbox更新」(リフレッシュ)を行うと本番の最新設定でSandboxが再作成されますが、Sandbox内で行ったテスト設定はすべて消えます。更新前に必要な変更セットを先に作成・送信しておきましょう。